NY高級ホテル、中国などが買収ラッシュ
盗聴など安全保障に危機感、米国の懸念
2015年11月16日
NYの高級ホテルが、中国など外資系企業に相次いで買収されている。
ビジネスや観光の宿泊客が押し寄せる国際都市でホテルは不足気味。
大手ホテル関係者は「客室単価が高く、建物や土地の資産価値が魅力となって投資を集めている」と指摘するが、米国の安全保障に支障を来す事態も招いている。
名門ウォルドーフ・アストリア・NY (*写真) は昨年、中国の保険会社、安邦保険集団に19億5千万ドル (約2400億円) で売却することで合意。
アールデコ調の装飾を施した重厚な造りで歴代の大統領が愛用したが、オバマ大統領は中国の盗聴を懸念して9月の国連総会時に宿泊先を変えたとされる。
3月に開業したばかりのバカラホテルは、中国の保険会社、陽光保険集団が2億3千万ドルで取得を決めた。
有名クリスタル「バカラ」の製品をふんだんに用意した高級感のある内装が特色で、広さ160平方メートル強のスイートルームは1泊の宿泊料金が最高1万8千ドル (約222万円) に上る。
韓国のロッテグループが8月に8億500万ドルで買収したのがザ・ニューヨーク・パレス。
往年の邸宅を改装した旧館と55階建てのビルで構成し、上層階にある豪華客室は窓外にマンハッタンの摩天楼を一望できる。
(2015年12月1日号掲載)