原発事故の放射性セシウム137、西海岸着
800テラ (兆) ベクレル、1年後にほぼ全量
2015年5月1日
東京電力福島第1原発事故で海洋に放出された放射性セシウム137の約5%に当たる800テラベクレル (テラは1兆) が北米大陸の西海岸に到達するとの研究結果を、福島大学環境放射能研究所の青山道夫教授が発表した。
約1年後にはほぼ全量がたどり着くという。
しかし、西海岸に既に到達したセシウム137の海水中の濃度は米国の観測では1リットル当たり1~2ミリベクレルで、「800テラベクレル全量が到達しても濃度が急上昇することはなく、健康には全く影響しない」 と説明している。
青山氏の研究によると、福島の原発事故によってセシウム137は約3,500テラベクレルが汚染水として海洋に直接流出し、12,000~15,000テラベクレルが大気を通じて海洋に降りた。
北太平洋一帯で採取した海水を分析した結果、セシウム137は2012年3月までは1日約7キロ、その後は昨年8月まで1日約3キロの速度で東へ進んでいることを確認した。
米国のウッズホール海洋学研究所は4月上旬、カナダ西部の太平洋岸で2月に採取した海水からセシウム134を検出。
半減期が約2年と短いため福島の原発事故由来と判断。
セシウム137も同時に検出したが、半減期が約30年と長いため、過去の大気圏核実験で降下した可能性も否定できないとしていた。
(2015年5月16日号掲載)