日系退役軍人長官シンセキ氏辞任
オバマ大統領の政権運営に暗雲、求心力低下
2014年5月31日
オバマ大統領は5月30日、退役軍人病院の不祥事をめぐり、日系 (ハワイ州出身) のエリック・シンセキ退役軍人長官の更迭に追い込まれた。
与党民主党議員からの辞任要求の合唱は、中間選挙を11月に控え、支持率が低迷するオバマ氏の求心力低下を露呈した。
残り任期の政権運営に暗雲が漂う。
「政治問題化された部分もある」。
オバマ氏は緊急記者会見で、シンセキ氏辞任を「非常に残念」と述べ、悔しさをにじませた。
軍事大国の米国で、2千万人を超える退役軍人の福利厚生をめぐる不祥事は政権を直撃。
「イラクやアフガニスタンの戦闘で負傷した退役軍人が治療開始まで数か月も待たされた」。
アリゾナ州フェニックスの退役軍人省が運営する病院が、初診まで平均4か月弱かかることを意図的に隠していたというスキャンダルは連日、メディアが集中して報じた。
中間選挙に向け、共和党との厳しい戦いを強いられている民主党議員らの危機感は強く「堰 (せき) を切ったように」 (NBC-TV) シンセキ氏辞任要求の声が続いた。
民主党候補らは現職も含め、支持率が40%台前半で低迷するオバマ氏と距離を置く。
中間選挙では上下両院を共和党に支配される可能性も出ており、共和党が政権攻撃を緩める気配はない。