プリンス、ファンの心の中で歌い続ける天才ミュージシャン
57歳で急逝、ミネソタから世界へ、「地元の英雄」悼む市民
2016年5月15日
57歳で急逝した人気歌手プリンス。
郷里のミネソタ州の邸宅には、天才の死を悼み多くの人たちが足を運んでいた。
代表曲 「パープル・レイン」など数々のヒット曲をミネソタから世界へ送り出した「地元の英雄」は、今も人々の心の中で歌い続けている。
ミネソタ州の最大都市ミネアポリス中心部から車で30分。
白壁の「ペイズリー・パーク」が姿を現した。
プリンスのスタジオを兼ねた邸宅。
多くの曲がここで生まれた。
エレベーターで倒れているプリンスが見つかったのは4月21日だった。
フェンスには、プリンスが愛した紫色の風船や花束、寄せ書き、似顔絵が無数に手向けられていた。
手製の十字架を供える家族連れも。
むせび泣く女性らもいた。
プリンスが通った中学校の旧校舎近くでは5月初め、追悼イベントがあった。
紫のスカーフやかつらを着け、プリンスの曲を熱唱し、踊る住民。
「悲しむよりも偉業を祝福したい」とお祭り騒ぎが終日続いた。
プリンスの同級生フィリップ・クロフォードさん (57) は「愉快で賢いやつだった。
テストは10分で片付け、ギタリストの絵ばかり描いていた」と懐かしんだ。
「エルビス・プレスリーやマイケル・ジャクソンよりビッグだった。
国籍や人種、性的指向を問わず誰からも愛された」 プリンスが長年通ったCD販売店は特設コーナーを作った。
経営者のアーロン・マイヤーリングさん (34) は「プリンスの作品を手に取れる場所を提供し続けることが僕たちの仕事」と話す。
死後、CDは飛ぶように売れている。
地元の音楽ジャーナリスト、ジェン・ボイルズさん (37) は 「(ミネソタ州出身の歌手) ボブ・ディランと違い、プリンスは地元に残り、私たちに誇りを与えてくれた」と突然の死を惜しんだ。
ミネソタ州では紫を「州の色」 にする案や、公園や空港ターミナルにプリンスの名前を冠する案が浮上している。
(2016年6月1日号掲載)