FRB 政策金利引き上げ見送り、ゼロ金利政策を維持
世界経済の先行き不透明、市場混乱を警戒、10月実施に含み
2015年9月18日
米国の中央銀行である連邦準備制度理事会 (FRB) は9月17日の連邦公開市場委員会 (FOMC) で、焦点だった政策金利の引き上げを見送り、事実上のゼロ金利政策を維持した。
雇用情勢の改善が不十分で、世界経済の先行き不透明感や市場の混乱が米景気に与える影響を警戒する必要があると判断した。
イエレンFRB議長はFOMC後の記者会見で10月の利上げに含みを残した。
利上げ時期をめぐる見方が交錯し、市場の動揺が続きそうだ。
FOMCの声明は、中国の景気鈍化などを要因とした最近の世界経済の減速や金融市場の混乱が 「(米国の) 経済活動を抑制する恐れがある」と強調した。
利上げに踏み切るには、雇用情勢の「さらにいくらかの改善」が必要とする一方、世界経済の動向も見極めた上で可否を判断する考えを示した。
イエレン議長は記者会見で 「FOMCの大半の参加者は年内の利上げが適切と考えている」 と述べ、10月27~28日に開く次回のFOMCで決める可能性もあるとの認識を示した。
ただ、市場関係者の間では次回10月とは異なり、イエレン議長の記者会見が予定されている12月15~16日のFOMCで利上げを決めるとの予想が増えている。
FOMCは今回、9対1の賛成多数で利上げ見送りを決め、政策金利を年0~0.25%に据え置いた。
反対したリッチモンド連邦準備銀行のラッカー総裁は0.25%の利上げを主張した。
市場では、8月に失業率が5.1%まで下がったことを踏まえ、2006年6月以来9年3か月ぶりの利上げに踏み切るとの観測も出ていた。
FRBは2008年9月に起きたリーマン・ショックに対応するため同年12月にゼロ金利を導入。
市場に大量の資金を流し込む量的金融緩和も実施したが、米景気の回復に伴って2014年10月に終了し、利上げのタイミングを慎重に探っている。
(2015年10月1日号掲載)