Friday, 03 April 2026

オバマ大統領が一般教書演説、中間層浮揚にも言及

オバマ大統領が一般教書演説、中間層浮揚にも言及

「イスラム国」 との対決姿勢鮮明、背景にパリ連続テロ

2015年1月21日


union speechオバマ大統領は1月20日夜、上下両院合同会議で一般教書演説 (大統領が内政、外交の施政方針を年頭に示す重要演説) を行った。

オバマ氏は外国政府やハッカー集団による米国へのサイバー攻撃を許さないと訴え、断固対処する姿勢を打ち出しながら過激派「イスラム国」 との戦いに勝利すると述べるなど、対決姿勢を鮮明にした。

演説は、昨年11月の中間選挙で共和党が上下両院の多数を握った新議会にオバマ氏がどのように向き合っていくのか、残り2年の任期を占う意味合いもある。

オバマ氏はサイバー攻撃への対応に必要な立法措置に議会の協力を要請するという。

また、ソニー映画子会社へのサイバー攻撃を踏まえ、「外国の国家やハッカーが米国の通信網を遮断したり、通商上の秘密や個人情報を盗んだりすることを許さない」 と指摘。

行動しなければ米国は「危うい」 と述べ、早急に防御体制を構築する意向を示した。

経済分野では、誰もが努力に見合った報酬を手にできる「中間層のための経済政策」 の重要性を強調。

インターネット環境の整備を進め、職能開発につなげる政策を推進していく。

さらに、イスラム国との戦いでは「新たな地上戦」に引きずり込まれることはないと述べ、米地上戦闘部隊を派遣しない方針に揺らぎはなく、アラブ諸国などとの連携を重視する考えを強調した。

オバマ氏には、イスラム国とみられるグループによる日本人2人の殺害警告やフランス連続テロの衝撃で、有志国のイスラム過激派対応が動揺することへの警戒感がある。

特に米国が注視しているのは身代金の要求だ。

オバマ政権は、支払いに応じれば「他の米国人を危険にさらす」 (ホワイトハウス) として一貫して反対してきた。

各国政府にとっては国民の生命に関わる敏感な問題だけに、身代金をめぐって足並みに乱れが出る可能性は常にあり、米国は神経を尖 (とが) らせているとみられる。


(2015年2月1日号掲載)