日米のTPP年内合意、不確定要素多く
牛・豚肉の関税をめぐる隔たり埋らず?
2014年8月6日
環太平洋連携協定 (TPP) に絡み、ワシントンDCで開かれた日米の事務レベル協議は8月5日、交渉を急ぐことで一致し、2日間の日程を終えた。
両政府は今秋に協議を決着させ、年内にTPP交渉全体を大筋合意に持ち込む青写真を描く。
しかし、日米が牛・豚肉の関税をめぐる隔たりを埋められるかどうかなど不確定要素は多く、思惑通りに進むかは見通せない。
日本は牛・豚肉の関税を大幅に引き下げる意向だが、代わりに輸入急増の際には関税を引き上げる緊急輸入制限 (セーフガード) の導入を要求。
米国は輸入制限に理解を示すが、発動条件を厳しくしたい考えで、緩くしたい日本とせめぎ合いが続いている。
日米両政府は9月以降、事務レベル協議を集中的に開き、関税の引き下げ幅や輸入制限の発動基準の内容を詰めたい考えだ。
ただ、協議担当の大江博首席交渉官代理が「まだまだ難しい問題が残っている」 と認めるように、歩み寄りは簡単ではない。
日米協議の決着が遅れれば、TPP交渉全体への影響は避けられない。
オーストラリアやマレーシア、ベトナムなど10か国は日米の動向を窺 (うかが) いながら交渉態度を決めているとみられ、日本政府関係者は「日米が決着していないのに、他の国が交渉カードを切るとは思えない」 と話す。
(2014年8月16日号掲載)