日本軍の捕虜体験を赤裸々に綴った小説
米国で異例のロングセラー “Unbroken”
2014年7月26日
第二次世界大戦で旧日本軍の捕虜になった元米軍人ルイス・ザンペリーニさんの体験を赤裸々に描いたノンフィクション小説『アンブロークン (不屈)』 が米国で異例のロングセラーを続けている。
2010年11月に発売。
著者は女性作家のローラ・ヒレンブランドさん。
日本の捕虜収容施設での虐待行為に耐え、誇りを保った元軍人の姿が描かれている。
ハリウッドではアンジェリーナ・ジョリーさんの監督による映画化も進み、12月に全米で公開予定だ。
陸上5,000メートルで五輪にも出場したザンペリーニさんは7月2日に97歳で亡くなった。
第二次大戦中、搭乗した爆撃機が太平洋で墜落し捕虜になり、神奈川・大船、東京・大森、新潟・直江津の各収容施設を順に移った。
約470ページの本には、捕虜を徹底的にいたぶる日本人伍長が写真入りの実名で登場する。
「怪物」という章では、伍長が肉体的暴力だけでなく、家族の写真や手紙も目の前で没収、焼却し捕虜を精神的に追い込む様子が延々と綴られている。
ネット通販アマゾン・コムの米国サイトで本の感想欄を見ると、約9,000の回答の大半が最高の五つ星。
一方、日本兵の残虐さを強調した描写に、日本語サイトでは「反日感情を煽 (あお) る本」という指摘もある。
(2014年8月16日号掲載)