米国で急増するサイバー犯罪、暮らし脅かす不正侵入
個人や機関のシステムにアクセス … 盗撮、脅迫、情報流出の被害
2014年7月15日
個人の日常生活を脅かすサイバー犯罪が米国で急増中。
インターネットを通じて政府機関や私企業のコンピューターシステムに不正侵入し、サイトを改ざんするなどのサイバー攻撃は知られているが、ネット社会の米国では一般市民が思わぬ形で犯罪に巻き込まれている。
「一番安心できるはずの場所で被害に遭い、トラウマになった」。
2013年に「ミス・ティーン USA」に選ばれたカリフォルニア州のキャシディ・ウルフさん (20) は、友人らとビデオ通話を楽しむため、自宅寝室のパソコンに専用の小型カメラを取り付けていた。
だが、パソコンはネットを通じ、1年以上も不正に遠隔操作され、カメラから部屋の様子をのぞかれていた。
ウルフさんは裸の写真などを盗撮され、電子メールで性的な脅迫を受けた。
警察に通報した後、高校の同級生が逮捕された。
米検察当局は今年5月、他人のパソコンのカメラなどを遠隔操作できるソフトを不正に利用したとして、16か国の90人以上を摘発。
ウルフさんを脅した男も利用者の1人だった。
医療機関と薬局、保険会社が処方箋 (せん) を電子メールでやり取りすることが珍しくない米国では病院も標的だ。
不正アクセスにより、ある患者の処方箋を違法に入手、処方してもらった薬を別の患者に高値で売る犯罪が蔓延 (まんえん) している。
CNNなどの調査によると、この1年間でサイバー犯罪による個人情報流出の被害に遭った人は、全米の成人の約半数に達する計算になるという。
カリフォルニア州のネットセキュリティー会社プルーフポイントのケヴィン・エプスティン副社長は 「パソコンのセキュリティーソフトやパスワードを更新することと、馴染みのないサイトや覚えのないメールをクリックする前に、注意深くチェックすることが大事」 と話している。
経営責任者 (CEO) は「冷蔵庫でもテレビでも、ネットに繋がっているものは全て不正にアクセスされる可能性がある」 と指摘する。
(2014年8月1日掲載)