鈴木 博美
ドッグトレーナー 2匹のゴールデンレトリバーとの出会いをきっかけに犬の世界に興味を持つ。楽しく、且つ効果のあるトレーニング方法を求めて渡米。ケープ・エイブル・ケーナ イン(Cape-Able-Canine) のドッグトレーナー研修プログラムを終了。現在、ケーナイン・トゥ・ファイブ (Canineto Five) を立ち上げ、日本語によるドッグトレーニングクラスも開講している。幼稚園教諭の経験もある。ご質問、ご連絡はこちらまで |
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ペットのCPR(心肺蘇生術) | |||
ここサンディエゴでは竜巻や地震のような災害に出会うことはほとんどないのかもしれません。 しかし、数年に1回やってくる山火事では、多くの人が愛犬をも含めて避難を余儀なくされます。 そのような大きな緊急事態に遭遇することはまれなのですが、小さな緊急事態に直面することは意外と多いようです。 私は幼稚園教諭時代にも毎年救命講習 (人間用) を受けていましたが、ペットに対する救命講習 (ペット用) もトレーニング同様、オーナーとして習得しておいてほしいと思います。 私自身 Pet CPR インストラクターになるまでは知らないことも多く、その昔、私の犬がハロウィーンの時期にチョコレートをたっぷり食べてしまった時には「どうしよう、どうしよう、どうしよう」とあわてたものです。 まずは愛犬がどのような緊急事態を起こしやすいか考えてみましょう。
救命講習の第1の目的は、緊急事態に直面した時に落ち着いて対応できることにあります。 それは意識がなくなった愛犬に完璧な心肺蘇生術が施せるという意味ではなく、素早く応急措置を施しながら、病院への連絡・移動をスムーズに行い、できるだけ早く専門機関にて処置を受けることにより、愛犬の命を助ける努力を行うことを意味します。 救命講習を受けることにより、愛犬への日々の観察視点が変わります。 また、愛犬の生活環境を見つめ直すきっかけにもなります。 多くの病気の場合、初期の段階ではオーナーからすると「気のせいかな?」「なんとなく…」という印象を与える行動・症状でしか現れないことが多く、この時点ですぐに病院へ行き、検査を受けることで早期回復が見込めることが多いのです。 「…しておけばよかった」ではなく「…しておいてよかったね」と、安心&快適な愛犬との生活を過ごしてくださいね。
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※ここで紹介する方法はあくまでも一般的なものです。犬の年齢・気質により大きく変化しますので、専門家と相談しながら取り組まれることを推奨します。 | |||
(2012年6月1日号掲載) |