米レアアース最大手、モリコープ経営難
中国の輸出制限撤廃で価格低下
2015年6月4日
本電気自動車やスマートフォンなどハイテク製品に使われるレアアース (希土類) の米最大手モリコープ (本社・コロラド州) が経営難に陥っている。
主要供給国である中国が輸出規制を撤廃したことで価格が低下し、資金繰りが悪化したため。
6月1日には3250万ドル (約40億円) の社債利払いを見送ると発表した。
ウォールストリート・ジャーナル紙によると、ハイブリッド車などに使われるレアアース、ネオジムの価格は2011年につけた最高値の1キロ当たり約330ドルから約60ドルに低下した。
一方、日本の製造業は価格高騰後、レアアースに頼らない製品を開発しつつあり、調達に困窮した状況は大きく様変わりしている。
レアアースをめぐっては、2010年9月に沖縄県・尖閣諸島付近で発生した中国漁船衝突事件の後に、中国から日本への輸出が停滞。
中国は同年からレアアース輸出量を大幅に削減し、価格は高騰した。
その後、日米両国と欧州連合 (EU) が世界貿易機関 (WTO) に対し、中国による輸出規制撤廃を訴え、勝訴。
中国は5月1日からレアアースの関税を撤廃した。
モリコープは30日間の猶予期間中に債権者と協議し、債務再編で合意して乗り切る構えだが、市場関係者はデフォルト (債務不履行) もあり得るとみている。
文
(2015年6月16日号掲載)