米利上げに向け円安進行、一時125円
投機主導とみられる急ピッチ、揺り戻しも
2015年6月2日
6月2日の東京外国為替市場で円相場は約12年半ぶりに一時1ドル=125円台をつけた。
米国の利上げ観測が高まる今秋に向け、市場では一段の円安ドル高を予想する見方が多い。
ただ最近の急ピッチな円安は「投機筋主導」とみられ、短期的には円高への揺り戻しを警戒する声も出ている。
この日の円相場は125円の節目に達した後に下げ幅を縮めたが、「流れは円安ドル高が進む構図に変わりない」と大和証券の今泉光雄チーフ為替ストラテジスト。
利上げに向かう米国に資金は集まりやすく、9月頃には1ドル=128円と予想する。
ニッセイ基礎研究所の上野剛志シニアエコノミストは「このペースで円安が続くとは思わない」と指摘。
最近の金融市場で米国の金利はあまり動いておらず、ここ数日の円安ドル高は米利上げ期待より「投機筋が仕掛けている」と分析している。
三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジストは円安ドル高が進むと予想するが、日本は既に貿易赤字国となっており「円安進行は経済全体にとってマイナスの影響の方が大きい」と懸念する。
来年の次期大統領選に向け、今年末には米国の政治や経済に不透明感が強まるため「1ドル=120円ぐらいに戻す可能性がある」と話す。
(2015年6月16日号掲載)