在米リベリア人のエボラ熱患者死亡、感染拡大の不安
米国土安全保障省、国内空港の検疫強化を指示
2014年10月7日
米国で初めてエボラ出血熱と診断されたリベリア人男性が死亡したのを受け、米当局は国内の空港の検疫強化に乗り出した。
男性はリベリアの首都モンロビアに住んでいたトーマス・ダンカン氏。9月19日にテキサス州ダラスに住む近親者を訪れるため出国。
その数日前に、他の患者と接触しエボラ熱に感染したとみられる。
深刻ながら安定した容体が続いていたが、最近になって症状が悪化。
米企業が開発した抗ウイルス薬の実験的な投与を受けたが回復しなかった。
エボラ熱患者のアフリカ域外での死亡は、スペインで8〜9月に計2人が報告されており、ダンカン氏は3人目となる。
いずれも感染した場所は西アフリカとみられる。
米国土安全保障省は、エボラ熱が流行する西アフリカのギニア、リベリア、シエラレオネの3か国から米国に到着する乗客を他の乗客と別に検疫し、体温を測って問診するなどの新たな対策をニューヨークなどの5空港で行うと発表した。
ダンカン氏は、リベリア出国時の質問票に感染者との接触がないと虚偽の申告をしたとして、米メディアや議員らが検疫強化を求めていた。
米疾病対策センター (CDC) によると、ダンカン氏からの感染は確認されていないが、ダラス周辺では感染拡大への不安が高まっている。
また、米メディアによると、ダンカン氏が使用していた部屋に入ったことがある地元警察官が入院した。
健康上の不調を訴えているもよう。地元当局は 「用心のため」の入院と説明しているという。
ダンカン氏は発症後にダラス市内の病院を訪れたが、渡航情報が医療スタッフと医師らの間で共有されず、いったん帰宅して2日後に隔離された。
治療の遅れが症状の悪化を招いた可能性もある。
(2014年10月16日号掲載)