ソフトバンクのスプリント買収から1年
上位2社に苦戦、再編頓挫で単独再建へ
2014年8月8日
ソフトバンクが米携帯電話3位スプリントを買収してから1年余りが過ぎた。
日本での成功モデルを手に米国に進出したが、ベライゾン・ワイヤレスとAT&Tの上位2社が牛耳る市場で苦戦が続いている。
4位のTモバイルUSの買収で「3強」 体制を築く構想も、業界再編に慎重な規制当局の前に頓挫。
市場の荒波が待ち受ける中、スプリントは単独での立て直しを迫られた。
米市場は3割ずつのシェアを持つ上位2社がネットワークや顧客基盤で優位に立つ。
これに今回買収を目指したTモバイルが、他社の解約手数料分を負担するなど大胆な値引き戦略で市場を席巻。
スプリントの劣勢が目立つようになった。
こうした中で思い描いたのが業界3、4位による合従連衡。
孫正義社長 (*写真) は「2強状態より3強の方が健全な競争が起きる」 と再編の必要性を訴え、月の半分は米国で過ごして米連邦通信委員 (FCC) など規制当局へのロビー活動も進めてきた。
だが、大手が4社から3社に再編されれば、競争が阻害されるとの懸念を拭い去ることはできなかった。
FCCは8月上旬に「米国の消費者にとって4社体制が望ましい。スプリントは競争に専念するときだ」と異例のコメントを出し、再編を認めない姿勢を強調した。
(2014年9月1日掲載)